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カラーベスト屋根塗装の縁切り
縁切り対策のないカラーベストの塗り替えは、雨漏りを誘因し、かえって屋根を傷める恐れがあります。
カラーベストの塗装において、縁切り対策は最重要課題といっても過言ではありません。
カラーベストの塗装に於ける、縁切りの必要性と、タスペーサーを使用した縁切りについて紹介します。
カラーベスト葺き屋根の問題点
縦の合わせ目から浸入した雨水は、コロニアルの小口部の隙間から排出される構造になっています。
しかし、実際には小口部の隙間が小さいため、侵入した雨水はその表面張力によって、排出され難い。結果的には長期に渡って湿気がこもることになります。
毛細管現象により、カラーベストの固定用釘穴より上まで、雨水は侵入します。
侵入する雨水の量と、排出される量とのバランスが崩れたときには、雨漏りにつながる危険があります。
「縁切り」の重要性と問題点
屋根の塗り替えによって塗料がカラーベストの小口部塗り固めてしまいますと、侵入した雨水は排出されずに内部に溜まってしまいます。
結果として、雨漏りとなって野地板の腐朽を招くことになり、長期的には構造材の腐朽につながってまいます。
そこで重要視されたのが「縁切り」という作業です。
従来の縁切り対策と問題点
従来から行われていた方法で、カッターナイフや皮すきで、塗り固められた塗膜を切ったり剥がしたり、物理的に塗膜の縁を切る方法があります。
この方法は、せっかく塗装した塗膜を、他の部分まで傷めたりします。
また一度すき間に入り込んだ塗料は乾きにくく、数日後でも再度接着してしまい、効果が果たせません。
画像出典 セイム
タスペーサーを使用した縁切り工法
カラーベストの内部に侵入した雨水を排出しやすくし、塗装しても、塗り固められない程度の隙間を、物理的に作ってしまおうとしたのがタスペーサーを利用する方法です。
これらの目的で、最近の屋根塗装ではあらかじめタスペーサーを挿入して、排水スペースを確保してから塗り替える工法が一般的です。
画像出典 セイム
屋根材の種類によっては割れやすくなったりする場合もあり、弊店ではクッション性の高い 01タイプをお勧めしております。
雨漏り防止や屋根の寿命（耐用年数）を延ばすのに重要な「縁切り」作業ですが、すべての屋根塗装（塗り替え）工事で必ず必要というわけではありません。たとえば、屋根材と屋根材の間に4mm以上の隙間がある場合は「縁切り」や「タスペーサー」は不要です。
この判断は、現場調査時にしますのでお任せください。
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