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塩ビ鋼板への塗装
塩ビ鋼板(塩化ビニル鋼板)とは
鋼板にポリ塩化ビニル樹脂をコーティングした建材です。色、サイズ、形状、材質のラインナップが豊富で、腐食しにくく酸性雨にも強いというメリットがあります。
樹脂で表面を覆っているため通常の鋼板よりも耐久性が高く、海岸沿いの建築物で屋根や外壁材に用いられることがあります。耐ガス性、耐薬品性にも優れているので、住宅だけでなく設備機器や電気機器にも用いられます。
冷蔵庫の扉やユニットバスの壁にも使用されており、思った以上に身近な建材です。
セキスイハイムの建物の、屋根や金物に使用されています。
現場で塩ビ鋼板を簡単に見分ける方法は、まずは鋼板の表面を爪先で押して見ると良いです。
軟質塩ビ鋼板は、一般塗装よりも被覆膜厚が厚いので、爪先で表面を押すと少し柔らかく感じるかと思います。
また最近では、細かいレザー模様が表面加工されている軟質塩ビ鋼板が多く普及しているので、それらの模様も確認すると良いです。
塩ビ鋼板に起こる不具合と原因
塩ビ鋼板に一般的な鉄部に使用できる塗料を塗布すると、鋼板の表面がベトベトしてしまい、なかなか乾かない現象が起きてしまいます。
この現象を「ブリード」といいます。
ブリードを起こしてしまうと、せっかく綺麗に塗布した屋根に汚れ等が付着しやすくなり、汚れやすくなってしまう事があります。
塩ビ鋼板の被覆材として使われている軟質塩化ビニルフィルム、塩ビゾル塗料には大量の可塑剤が含まれており、その可塑剤は一般的な建築塗料と混ざり易いので、塗膜に容易に移行して軟化、溶解させている事がブリードする原因です。