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シーリングの増し打ちと打ち替え
お客様が住まいの外壁塗装を検討する際、同時に考えるのがシーリング(コーキング)の処理についてだと思います。
シーリングを一度全て撤去して、新たにシーリング材を充填する「打ち替え」と既存のシーリングの上から新たにシーリング材で被う「増し打ち」のどちらが良いのかご説明します。
「増し打ち」と「打ち替え」の違いとは?
シーリング 増し打ち
・ シーリングを撤去しないので、使用するシーリング材も少ないので費用が安く済みます。
・ 工事費用は安くなるけど、増し打ちできる条件が限られています。
シーリング 打ち替え
・ シーリング材が新設されるので、耐久性・防水効果が高くなります。
・ 現在のシーリング部分を全て剥がした上でシーリングを打ち直すので、打ち替えに比べて多くの手間と費用が掛かります。
シーリング工事は基本的に「打ち替え」です。
外壁のシーリングは、基本的に外壁塗装の際に打ち替えを行う事が理想的です。
サイディングに使われている一般的なシーリング材は耐用年数が約7年~10年位なので、外壁塗装で頻繁に使われているシリコン塗料の約10~13年と比べると短いです。
つまり、次の外壁塗装が必要になる時期には、既にシーリング材の劣化が進み、ひび割れや肉やせ‥シーリング打ち替えのサインが出ている事が多いです。
シーリング部分を修繕する上で打替えに勝るものはありません。
しかし、打ち替えは、増し打ちに比べ、多くの費用が掛かります。
ですから、費用を抑えてシーリング工事を行なう為には、機能に問題の無い部分で打ち替えと増し打ちの線引きを行ってシーリング工事を検討する事もできます。
なぜなら、シーリングの表層が痛んでいても、シーリング内部はまだ十分挙動に対して追従できる部分もあるからです。
「増し打ち」の方が良い場合もあります
窓枠(サッシ枠)周り等は、形状や構造上の問題でコーキングを全て撤去する事が難しい場合が度々あります。
それは、シーリングの密着面に対して直角にカッターを入れることが出来ない箇所や、無理やり古いシーリングを撤去しようすると、サッシ枠やサイディング・防水シートを傷めてしまう恐れがある箇所です。
そのような、シーリングを全て除去するのが難しい場合は、劣化している部分を防水紙の破断に注意しながら、可能なかぎりカッターでキレイに取り除き、その上からシーリング材を増し打ちします。また充分な厚みを確保するため、やや三角にシーリングを打つ方法もあります。
また、ALCパネルやパワーボード(軽量発砲コンクリート板)を塗装する際は、新築時のシーリングの上に必ず塗装されているので、シーリングが劣化していないことが多いです。
そのような場合、充分な厚みを確保できる目地などには増し打ちを行い、厚みの確保できないサッシ枠周りは打ち替えにすることによって、費用も抑えることが可能です。
まとめ
本来「打ち替え」が必要な部分を増し打ちにする事で工事の費用を抑えた低廉な外壁塗装を提案してくる業者はよくいます。
しかし、シーリングの「増し打ち」をすすめる業者が全て悪徳業者という事はありません。
コーキングの役割と機能を維持することができるなら「増し打ち」でも問題ないということです。
ただし、これらの判断は、経験豊富な有識者が実際に建物を見て判断する必要があります。
ですからお客様は、「なぜシーリングを打ち替えする必要があるのか?」、なぜ増し打ちで良いのか?」を業者にしっかりと説明してもらう事で、お客様の住まいに合った外壁塗装は何か分かるかと思います。
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