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バイオ洗浄の必要性

バイオ洗浄とは

バイオ洗浄とは、バイオ洗浄剤という薬品を使った洗浄のことです。

外壁の汚れには、排気ガス、砂や泥、雨だれなど様々な種類があり、それらを洗浄剤によって除去しやすくしてから高圧洗浄で洗い流します

 

バイオ洗浄の工程

水道水を使って高い水圧で表面の汚れを落とす通常の高圧洗浄を行います。

続いて濡れたままの状態で、ローラーや噴霧器(スプレー)等でバイオ洗浄剤を塗布します。

その後、しばらく時間を置き浸透させ汚れが十分に浮いたら、再度通常の高圧洗浄で全体を洗い流すという工程をとります。

 

バイオ洗浄のメリット

外装材を傷めにくい

通常の高圧洗浄は水による洗浄ですので、住宅に害は無いと思われがちです。
しかしながら、汚れを一瞬で吹き飛ばすほど、高圧の水を噴きかけているため、外装材に使われている木材やシーリング材などもまったくダメージを受けないわけではありません。
汚れが酷いときに重点的に高圧洗浄をかけ続ければ、多少なりとも素材を傷めます。

対してバイオ洗浄なら、汚れを浮かせて除去しやすくしている為、水圧のような物理的な負担は最低限にし、外装材に優しく汚れを落とすことができます。

 

塗替え塗料の密着力を高める

塗替えする塗料は、素材表面に汚れの付着が少ないほど密着力(接着力)が高まります。
もし汚れが残っている場合、上から塗料を塗り重ねても、汚れと塗料が接着している状態なので、汚れごと塗料がはがれてしまうのです。

塗料は汚れではなく下地に密着していないといけません。
そのため、通常の高圧洗浄でも落としきれない汚れが残ったまま、塗料を塗布してしまうのはNG。

バイオ洗浄でより確実に表面の汚れを落としきることで密着力が向上し、その後の塗料の持つ性能を発揮することができます。

 

 

バイオ洗浄の安全性

国内で販売されている多くのバイオ洗浄剤は植物成分を主原料としている物や、中性に近い物が主であり、洗浄効果に加え高い安全性を売りにしています。

決められた用途で使用する限り、人体・環境への影響は少なく、安全と考えて良いです。

ただし、食品を取り扱っている工場での使用や、庭で野菜などの植物を育てていたり、水生動物を飼育していたりする場合は、使用する洗浄剤の安全性を確認したほうが確実です。
 衛生管理に厳しい環境、盆栽・池などがある場合は事前に相談ください。

 

バイオ洗浄が必要かどうかの判断基準

バイオ洗浄はメリットが多いものの、汚れの程度や種類によっては高圧洗浄で十分というのがほとんどです
どのような場合に、バイオ洗浄を選ぶべきか、高圧洗浄で十分かを見ていきましょう。

 

自宅にこんな悩みがあれば、バイオ洗浄を考える

・陶磁器タイルなど未塗装部分が多くあり、汚れている。(擦り洗いが必要な場合もあります)

・細かい凹凸が多い外装材である。(入り組んだ凹凸がある外装材では死角ができ、まんべんなく高圧の水を当てるのは難しい)

・敷地や隣接する建物との距離が近く高圧洗浄でまんべんなく洗浄するのが難しい。

・木部など表面が軟らかい場合(圧力を落として洗浄できるように汚れを浮かせる)

 

高圧洗浄で十分な症状

・カビ・コケが発生している場合には、通常の高圧洗浄後に下地や使用塗料に適した殺菌剤や漂白剤を使用したほうが確実です。

・脆弱になった旧塗膜やホコリ・泥はね等は通常の高圧洗浄で十分除去可能です。

カビ・コケを確実に除去できるのは殺菌剤や漂白剤

バイオ洗浄はカビ・コケなどの汚れにも有効であるとされていますが、多くの塗料メーカーは殺菌剤や漂白剤(次亜塩素酸ソーダ等)の使用を推奨しています。
薬品や溶剤を使用しますが、より確実に再発を抑制することができます。

 

 

バイオ洗浄剤の種類と特徴

最後に、よく使用されるバイオ洗浄剤をご紹介します。

 

弱アルカリ性植物性抗菌洗浄剤 SKクリーナースーパー(SK化研)

【特徴】
・植物成分を主原料にしており、人体や環境に優しい
・カビ・バクテリアなどの微生物汚染も除去、抑制し衛生的な環境を維持します。
・塗装面、磁器タイル、コンクリートなどに使用可能

 

 

中性生分解性バイオ洗浄剤 ニュートラクリーン(コムスタージャパン)

【特徴】
・生分解性で環境に優しく、あらゆる素材にご使用頂ける中性バイオ洗浄剤
・植栽への影響も少なく、無臭なので屋外での使用も安心
・高圧洗浄機や大型洗浄装置に入れて使用も可能
・同メーカーでラインナップが多く、汚れの種類や素材によってバイオ洗浄剤を変更できる

 

まとめ

バイオ洗浄剤を使用すれば、汚れを浮かせて除去しやすい状態になりますが、高圧洗浄だけで汚れを落としきることは難しく、部分的な汚れに対してはスポンジやブラシ等で擦り洗いが必要です。

またバイオ洗浄剤がすべての汚れに対して有効ではないので、汚れの種類によって洗浄剤や施工方法を変える必要もあります。

筆者の考えとしては、通常の高圧洗浄をキチン行える環境であればバイオ洗浄の必要性はなく外壁塗装する下地としては十分だと考えています。

ただし木部など通常の高圧洗浄の圧力では表面を傷めてしまう素材の場合には、洗浄剤を使用して圧力を弱めて洗浄できるよう補助的に使用するのが良いと思います。

 


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